現場監督の退職理由

なぜ現場監督は長時間労働?!【働き方改革でも改善せず技術者が退職する理由】

建設業が長時間労働という事は、良く聞く話しですが長時間労働とされている大部分は
現場監督などの管理者の労働環境を指している事がほとんどです。

 そんな長時間労働やブラック業界などと言われている現場監督の働き方の実態を確認し、
なぜ長時間労働が改善されないのかを解説していこうと思います。

 転職を検討している方は、新築工事がメインなのか改修工事がメインなのかで
働き方が大きく変わりますので参考にしてください。

もくじ

現場監督の働き方(タイムスケジュール)

 まずは、一般的な新築現場に常駐している現場監督と、改修工事をメインに
仕事をしている現場監督のタイムスケジュールを確認していこうと思います。

新築現場の場合

 現場によって多少の差はありますが、上記のようなパターン大部分の
現場監督にあてはまる一般的な働き方です。

 7時開始で22時までが多いですが、現場の繫忙期になると書類作成業務や
現場作業の残業が次第に増えていき、終電での帰宅だったり泊まり込みで業務を行う場合もあります。

改修現場の場合

改修工事をメインに施工する場合は仕事にゆとりがある事が多く、
基本的には現場の調査であったり書類の作成をする事が多くなります。

 大型の改修工事を担当した場合は、一時的に関係している業者が増える為
新築現場の様な働き方になりますが年に数か月ぐらいです。

なぜ労働時間が長いのか

長時間労働の原因は色々ありますが、根本的な原因は3つです。

バブル時代の習慣が残っている

未だに、長時間労働している人間が偉いような風潮が多く残っていて
特に現場監督業には、その雰囲気が色濃く残っています。


平然と21時頃に問い合わせの連絡があったり、工程の打合せが20時に開始する事もあります。

 そんな中で、早く帰ろうものにはアッという間に出来ない奴認定されます。
なので若手の場合は、付き合い残業の場合で残業している事が多く
早く仕事が終わってしまうと困るのでダラダラと仕事をしている多く非効率な状態です。

結果として以下の図のような、異常な長時間労働が常態化しています。

工事資金不足

昨今では材料費の値上げ・人件費の高騰が続いているが、
施主から求められる事はより高品質な物をより安くという事しか求められません。

結果的に現場の受注段階で、ほぼ赤字の同様の案件ばかりが担当者に廻ってきます、
その場合に削減が可能なのは社内の人件費を下げるしかありませんので
3名でやる業務量を2名でやるしかないというのが現場のお財布事情です。

技術者不足

 経費削減で人材不足なのもありますが、ここ最近では
そもそも適切な技術者が不足しているというのも実態です。

 建設業全体も人気はありませんが特に現場監督は人気が無く
常に人材不足の状態が続いていて、そしてそのような情報がネットに出回り、
技術者不足が更に加速するという悪循環になっています。

 個人的な意見としては、20代から1級の施工管理技士の資格を
保有している場合は建設業で仕事に困る事はないでしょうね。

働き方改革と36協定

長時間労働の原因として、政府の対策不足という点もあります。

 2019年4月から施行された働き方改革ですが原則として
月45時間・年間360時間という規定になっていますが、
単純に月45時間というのは、

土曜日出勤を月2日(8h×2d=16h)と
平日残業を毎日2時間(2h×20d=40h)場合でも56時間と簡単にオーバーしてしまいます。

当然このオーバーした分は全て無給労働となっています。

 上記では、かなり甘く設定した労働時間ですが基本的に
毎日5~6時間は残業していますので政府が革命的な
政策をしない限りは改善は厳しい状態です。

36協定について

 働き方改革と合わせて話題にあがる36協定ですが、こちらの内容も規則の上限としては
【月45時間・年間360時間】
となっていますので、どちらの法律に合わせても原則は月45時間となります。

時期によっては、半ば強制的に無給労働をしなければならない状態になりますが
慢性的な状態や納得出来ない場合は、基本的には法違反ですので、
法違反を理由に退職・転職を検討しましょう。

最近では働き方改革や36協定を順守し、ワークライフバランスを重視した会社も
増えている傾向がありますので転職サイトなどから探してみましょう。

長時間労働と病気

長時間労働は感覚的にツライだけでなく、直接的に心身ともにダメージが
蓄積する事も厚労省から、脳・心臓の疾患や精神障害に関連する事も報告されています。

以下の図のように建設業の脳・心臓疾患及び精神障害の報告事案でも
現場監督が多く要因としては長期間の過重労働が関連していると現段階でされています。

長時間労働を回避する為には

以下のグラフのように、働き方改革が施行されて間もないことも
あり図のように現段階では、まだ反映されていない会社や改善途中の現場が多く存在しています。

 実際に新しい働き方を完全に浸透させるまでには、まだ十数年かかると思いますので
現場監督として働きながら、長時間労働を回避する為にはゼネコン・サブコンの現場監督に
就職しないという選択しかありません。

もう少し具体的な例を説明をすると改修工事や修繕工事を主に対応している会社が狙い目です。

 関係している業者などの数が圧倒的に新築現場より少ない為、
調整が容易で工程に融通か利く場合が多く、現場監督の技量次第で
かなり余裕がある工程で施工が可能です。

現場監督として働くなら新築?改修?

 前述したように、長時間労働を回避しつつ現場監督として
働くなら断然改修工事の現場監督が良いです。

デメリットとして担当するには建築・電気・設備の知識が全体的にないと大変だという事です。

 改修工事の提案・工事の際に全く知識が無ければ対応できませんので、
そこは勉強する必要があります。

しかし、新築現場を数件経験していれば最低限知識があると思いますので
経験がある方は是非転職をオススメします。

 これは実体験になってしまいますが新築から改修工事がメインの会社へ転職して
2年経ちますが、前職に比べて圧倒的に仕事量が少なくなり基本的には定時退社がだいたいです。

まとめ

前半は、なぜ現場監督が長時間労働なのか解説をし後半では
長時間労働の回避方法を解説させて頂きました。

まだまだ、建設業はブラックな働き方が染みついている業界です。

現段階では紹介させて頂いた方法が、現場監督の賢い働き方の
最適解だと思います。

バンバン人生を犠牲にして働きたい変態は、良いかもしれませんが大半の場合は、
ライフワークバランスを考えた働き方を望んでいると思います。

しかし、自分の労働環境・自分の体調を気にしてくれる人は自分しかいません。
自分の身は誰も守ってくれませんので、是非今回の記事を参考にして行動を
起こしてください。

 このブログでは他にも、円満に退職をする方法や最速で
辞める方法の記事を書いていますので退職・転職を検討している場合は、
是非ご活用ください。

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